以前は「褒めて育てる」が持て囃されていたのに、今は逆に「ほめて育てるは失敗する」という話を聞きます。どちらが、本当なのでしょうか?
世間の風潮で「褒めないといけない」と思い実行している人が、多いみたいです。しかしながら、「褒める」ことの本当の意味を知らないと、逆効果に働くことがあるので要注意です。
そうなんですか。「褒める」ことの意味と、気を付けなければならないシチュエーションなどがあれば教えて下さい。
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無理やりな褒め言葉はNGでしょう
明らかにおかしいと思うのは、自分でも失敗したと自覚でき、叱られても仕方がないと思っているときに、「叱る」のではなくて何か理由を付けて「褒める」行為をすることです。
特に上司がすると「この人は、チャンと見てるのかな」と疑問を持ってしまいます。
上記は見方を変えれば、「指示を出す人に従う」(指示待ち人間)、自分の頭で考えないことに繋がります。人を育てるは、自立させることが重要になります。内発的モチベーションを如何に身に付けるかが問題です。
【ミラブルzero】シャワーじゃないシャワーほめることは難しい
メンタリストDaiGoさんがYouTubeで “効果的な褒め方” について話しています。それは結果よりも、その結果を導き出す『プロセスを褒める』ことが大切と言っています。
効果的な褒め方のポイント
○ 「結果」よりも、その結果を導き出す プロセスを褒める ことが大切
ex. 部下が仕事で良い成果を上げたとき: 成果の数字(営業成績など)を褒めるのではなくて、成果を上げるために地道に顧客のデータ収集や訪問などの努力を褒める
☞ 褒められると嬉しいので、次もそのプロセス(努力)を一生懸命やるようになる
○ 褒める人は、よく相手を観察するようになり、褒めるタイミングを逸することも少なくなる
*相手のプロセスを知らなければ褒めることができないので相手のことをよく観察するようになり、また相手を観察していれば褒めるタイミングを逸することも少なくなる
成果(結果)のみを褒めた場合
褒められた人は、次回からも、その数字同等かそれ以上の数字を挙げようとします。
<その結果>
● 成果に結びつくような努力しかしなくなるし、その努力の仕方もわからなければやらなくなる。
● 真っ当な努力以外の、例えば同僚の成果を頂くなどの行為を起こさないとも限らない。
☞ 成果至上主義の怖さはここにある
褒める行為は、強化させるということに繋がる
プロセス(努力)を褒めるということは、その努力を強化させることに繋がるので、人は伸びていきます。
成果だけではなく、プロセスが大事なのですね。
忙しいあなたも、耳は意外とヒマしてる – audiobook.jp出来る人は邪魔をしなければ 褒めなくても伸びる
やる気のある部下は、適切な指示だけを与えれば褒めなくても伸びます。この前提だけを知っていれば、部下をできない人間にすることはありません。
実務で有能であった上司の間違い
● 部下に、指示を与えすぎる傾向にある
- 部下は指示をこなすだけで精一杯になり、自らで考えることをしなくなる
- 出来上がりが上司の狙いと違っていれば、当然文句を言われる
- 文句を言われれば言われないように、より言われたことだけをやろうとする
☞ 結果 指示されたことだけをやる指示待ち人間になってしまう
私は、会社員時代、結構自由にやらせてもらっていた記憶があります。今で言うPDCAは自分で考えて(一応上司に報告して)やっていました。その時思ったのが、一言でも「お前は能力がない。使えない」と言われたら立ち直れないな、と言うことです。多分、私はメンタル弱い系だったので、傷付くことを言われるとめげて立ち上がれなくなります。
幸いにも私の周りは、私をおだてて「さすが○○さん、やることが早いね」などヨイショを言ってくれたりしていました。これを“褒める”ということであれば、私にはモチベーションの向上にはつながりませんが、やる気のダウンにはなりませんでした。
部下に最低でも「やる気をなくさせる」言葉を吐かなければ、その部下は時間が掛かっても伸びます。中には、メンタル強い部下が文句を言われた時に、反骨精神を発揮して頑張るという体育会系の話がありますが割合にして稀です。またメンタル強い部下は、文句を言われなくても頑張れる人です。
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褒めて育てるは、効果的な方法だと思います。結果重視の褒め方などの目的を間違わなければ、マイナスには働きません。
一番怖いのは、「自分はできない人間だ」とか「役に立たない」などを感じさせる言葉を部下に投げ掛けることで、やる気を無くさせることです。最悪、ヨイショでも自己否定にはつながらなければ、頑張る気力がなくなることはありません。
褒めることは、良いことだと思いますよ。できれば自分自身も褒めてあげましょう。